ドイツ友

2011年9月3日

安らかに楽に死ぬ権利

Filed under: ●健康 die Gesundheit — ドイツ友 @ 11:29

今日はかなり重いテーマです 考え中

数年前、母の激痛の原因が癌の 骨転移 die Knochenmetastase とわかった時点で”後2,3ヶ月” という余命宣告を受けました。
 ※ドイツでは家族ではなくまず本人に告知  ドナーカード痛み ご参照

そして ホスピス das Hospiz 行きを薦められ、本人へ告知。その翌日チームに加わった緩和ケアの医師から、
「いやいや、予後 die Prognose はもっと長いよ。平均寿命までかもよ。
          病院に居たら悪くなるだけ。早く自宅に戻しなさい!」
なんて180%違うことをいきなり言われました。
私は 「この痛みと苦しみを抱えてこれから長いなんて可哀そう」 と思い、素直に喜べませんでした。
普通ならそれはとても嬉しいこと...ですよね?
しかし身体の自由を奪われ、激痛との闘いは既に始まっているのに、それでも生きろと言うの???

そこで頭をよぎったのが 安楽死 die Sterbehilfe尊厳死 würdevolles Sterben

 ※ドイツでは、ナチス時代に使用され、戦後では極めて否定的な意味を含む “Euthanasie”という言葉を避けるため、
  「安楽死 euthanasia」の意味を示す時、”Euthanasie” の代わりに “Sterbehilfe“(「死を助ける」)という語を用いる

       ◆安楽死 : 末期がんなど「不治」かつ「耐えがたい苦痛」を伴う疾患の患者の求めに応じ、
               医師などが積極的あるいは消極的手段によってその者の死期を早めること
       ◆尊厳死 : 治癒の見込みが無い末期患者に尊厳を保ちながら最期を迎えさせること

それから月日は流れ、高額な 高度先進医療 medizinische High-Tech-Behandlung
リハビリと本人の 気力 / 生命力 die Lebenskraft のおかげで杖をついてトイレに行けるようになり
旅行にも何度も出かけることが出来、”ドイツにも行けるかも~” なんてところまで回復(?)しましたが、
               苦痛 der Schmerz / die Qual / das Leid は常に付きまとっていました。

そしていよいよ 最期 das Lebensende の時。
激痛を強い薬で抑えても、その後待っていたのは苦しみ。 あまりに残酷。
この状態は想像できたので(想像以上に酷い!)、数か月前本気で「スイスに連れて行こうか」と考えてました。
そう、スイスでは 『末期患者は”安らかに楽に死ぬ” 権利』 が法律で認められているのです。

現在、積極的安楽死を認めている国はドイツの隣国・4カ国の スイス(1942年)、オランダ(2001年)、
          ベルギー(2002年)、ルクセンブルク(2008年)とアメリカの一部の州(オレゴン州、ワシントン州)のみ。
残念ながらドイツも日本同様、積極的安楽死の容認については慎重です。
ただし、死が切迫した時、延命治療を拒否して自然死を選択する尊厳死は幅広く認められているよう。
   ◆積極的安楽死 aktive Sterbehilfe : 本人の自発的意志を前提として一定の条件を満たした場合、医師が自殺幇助の行為を行うこと。
                               薬物を投与するなど然死、または尊厳死と同義語または間接的安楽死を含める言葉として使われる。
   ◆消極的安楽死 passive Sterbehilfe : 治療行為の中断などによって、間接的に死期を早めること。

 ※日本においては安楽死は法的に認めておらず、刑法上殺人罪の対象となる。
   昭和37(1972)年の名古屋高裁の裁判例により、6つの要件を満たさない場合は違法行為となるとされている。

      1.死期が切迫していること     2.耐え難い肉体的苦痛が存在すること     3.苦痛の除去・緩和が目的であること     
      4.患者が意思表示していること     5.医師が行うこと     6.倫理的妥当な方法で行われること

このような苦しみは自分自身も味わいたくないし、自分の愛する人にもこれほど辛い思いをさせたくないので
私は”安らかに楽に死ぬ権利” を求めて他国へ連れて行ってもらうでしょう。

でも実際母の死を目の当たりにしたら
「痛くても苦しくても...もう少し生きていてほしい」 と感じてしまいました。
エゴイズム(利己主義)der Egoismus でしかないんですけどね...

← 母が逝った日も実家の夕顔は綺麗に咲いていた。当たり前だけど~

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